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お正月2007(映画「硫黄島からの手紙」)

最近話題の映画、「硫黄島からの手紙

(以下、少々ネタばれあり)

父親たちの星条旗」の流れから、観てきました。

渡辺謙が出演するアメリカ映画としては、観るのは三作目。

ラスト・サムライ」 「SAYURI」と観たわけですが、

全編日本語の、この作品が、一番自然に感じました。

満開の桜の下で、“Perfect ...”とつぶやきながら死んでゆくサムライとか、

チャン・ツィイー扮する芸者と英語でやりとりする「会長さん」とかには、

いまいち違和感がぬぐえず。

硫黄島-」も、アメリカ映画だから日本語シナリオがどんなものかという気もして、

そんなに期待していたわけではなかったのです。

がしかし、米人監督(クリント・イーストウッド)による全編日本語の映画としては、意外にすんなり馴染めました。

(留学時代の回想シーン他で、英語セリフもあるにはある)

設定などでは、部分的にちょっとどうかと思うこともありましたが、

全体的には、日本側とかアメリカ側とかの視点に立つわけでもなく、

声高な主張を抑えて、戦争の現実を描いたような演出だったので、淡々と観ることができました。

ただ、終盤の展開は悲しすぎる。

だいたい、地下壕に篭っての持久戦というのに、食糧も水も尽きてしまって、

本土からの支援を頼んでも断られるし(しかたがないのはわかるが)。

上官の命令で、泣きながら手榴弾で次々に自決する兵士たち。

死を覚悟して地上での一斉攻撃にかかるという時にはもう、栄養失調状態。

やせ衰えた(本当にそう見えた)栗林中将(渡辺謙)が、軍服に襷がけで刀をかざして先頭に立つも、

すぐに銃弾に倒れてしまう。

栗林の最期の時、朦朧とした意識の中で二宮和也扮する一兵卒に、

  「ここは、まだ、日本か・・・」      という場面では、

思いがけず、不意に涙が溢れてきて止まらなくなり。

嗚咽というわけでもなく、ただ涙がつーっと流れ続けたのでした。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

二宮クンはパン屋の主人という設定なのですが、回想シーンでは着物姿。若すぎるせいか、主人というよりは丁稚のような感じで。だいたいですね、戦前のパン屋の主人が着物着ているってのはどうなんでしょう。昭和20年頃のイメージとしてはやっぱ洋服じゃないのかな。妻役の裕木奈江は本当に久しぶりに見た。クビになった憲兵役の加瀬亮が印象に残った。この人は、周防正行監督の話題の新作にも主演していて、この先メジャー作品にもどんどん起用されていくのだろう。目立たないけれど、抑えた演技が自然で存在感があるような。最近スキャンダルばかり先行する中村獅童は、型にはまった演技がどうも・・・。下級兵士役の役者さんたちは、役作りが自然で違和感なし。二宮クンは終盤になるにつれ良くなったと思う。序盤では、言葉遣いが「ふつうに今の若い男の子」のようで・・・(脚本の問題なのか!?)。

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Comments

この映画、私的にはもうもう大感激って程のものです。
映像が押さえてあって良かったし、 映し方も。 この角度とかイーストウッドのセンスか~と思ってまたまた感動。
ストーリーもメッセージが素直に滲みて、良かったわーー

Posted by: ちゃぎ | February 07, 2007 at 11:20 PM

ちゃぎさん
史実は60年以上前の話ですが、実際に戦争の「現場」にいる人たちは昔も今もああいう感覚なんだろうなと思いましたよ。
イーストウッド監督のインタビューで、日米双方の兵士たちは驚くほど同じような人たちだったというような話がありました。
「父親たちの星条旗」も私は良いと思いましたよ。
「父親たちの~」はより現実的で冷徹に、「硫黄島~」はやや情緒的に作ってあるような気がしましたが。
なんにしても、イーストウッドがとても客観的な視点でどちらの映画も描いているというのはすごく感じました。
「硫黄島~」のエンディングで涙が流れ続けたのには自分でもびっくり。
なんだか心に沁みた映画でした。

Posted by: ブーマリン | February 08, 2007 at 10:28 AM

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